拾った本をいくつかキープしいる。 土曜日は気晴らしに1円パチンコをすることがあって、パチンコをしながら拾った本を読む。 パチンコしながらだから、あまり難解なのは読めないし、気晴らしのパチンコ中のさらに気晴らしの本を読む。 どのような小説が現代で読まれているのか、ということも知っておいて悪くないだろうと思って。  「警視庁情報官 ゴーストマネー」という本を、パチンコしながら3時間くらいで読んだ。 この本、小説という形式を借りた、戯画化された国際関係の説明本みたいなものだった。主人公が50歳ぐらいのエリート警察官で、事件を解決するために、役に立ったり役に立たなかったりする情報を集めながら、しゃれたところで食べたり飲んだりして、食のうんちくを語ったりするという。 この本においては、形式だけを「小説」から借りていて、内実ただの情報提供本だ。 私は、こういう小説の方が現代純文学なんかより、かえってすがすがしいぐらいだと思う。 読んで損するということもない。著者はもと警察キャリアで、国際関係の事も自分なりに調べてくれているのだろうから、なにか有益な情報もあったりするだろうし。朝ごはんを食べながら新聞を読むのに似たような感じで、この本は読めばいいのではないかな。