普通に考えたら、ベーシックインカムというのは自由主義的な政策だろう。社会保障を個別現金給付にするというのだから。給付された現金を自由に使えるというのであれば、これは自由主義政策だ。多くのベーシックインカム論というのは、ここまでの論理だ。「ひろゆき」なる人物が語るベーシックインカム論も自由主義の枠内での話しだ。これは、社会保障をベーシックインカムに置き換えて、これを縮小するという前提があるなら成り立つ。  しかしそうでないなら、巨額の円を国民が勝手に遊興費に使ってもらったら、国家としての経済的整合性に支障をきたすということになる。 すなわち、支給された巨額の現金の使途を政府が制限してくるということが十分ありえる。こうなると話は違ってくる。ベーシックインカムは自由主義政策ではなく、全体主義政策となる。  小池新党がベーシックインカムを公約の中にもぐりこませているが、時期尚早だろう。  ちょっと政策として甘い感じがする。