「諸民族の幼年時代」はニーチェが17歳の時に書いたものだ。内容は、二流の社会学者が書いたような感じで、才能のキラメキというのは全く感じられない。

この思想が、若き日のニーチェ? どこを引用してもひどい。
例えば「諸民族の宗教は、はじめ彼らの心のうちに、彼らの父なる神を喜ばせたいという願いから始まった」とある。 

あらゆる価値観の転換を呼号したニーチェの、若き日の言論がこれだから。

父なる神というキリスト教くさい観念を諸民族に押し付けようとしている。宗教の起源という微妙な問題を、あまりに簡単に考えすぎている。というか、ここは宗教ではなく宗教儀式と言うべきだろう。突っ込み始めたらきりがない。  

若き日の論文群というのは、ニーチェの黒歴史だろう。晩年、あれだけの論考を展開したのに。   

でもいいように考えてあげたいと思う、「人は変われる、ニーチェも変わったから」 こんな風に。

関連記事