司馬遼太郎は何故あんなに乃木希典に厳しいのでしょうか。司馬遼太郎にとって、時代は乃木希典以前、乃木希典以後に分かれていて、前者はよい大日本帝国、後者は悪い大日本帝国のレッテルが貼られているかのようです。
旅順て゛16000人死んでるけど、ロシアだって10000人死んでるわけだし、結局旅順は落としたんだし、そう乃木希典を愚将扱いするほどの事もないのではと思います。

司馬遼太郎は太平洋戦争に従軍しましたが、そこでよっぽどいやな目にあってきたのでしょうか。全体主義日本の源流として、明治天皇に殉職した乃木希典に司馬遼太郎の憎しみが凝固したんでしょうね。

司馬史観というのは、日露戦争までの日本は上り坂のいい日本、日露戦争後の日本は下り坂の悪い日本と区別する事であると私は理解しているのですが、歴史をこんなに簡単に判断していいものでしょうか。
司馬史観は、戦後の成長日本を「日露戦争前のいい大日本帝国」になぞらえる事で団塊の世代を中心に急速に受け入れられた考え方だと思いますが、では1990年以降のバブル崩壊後の今の日本は悪い日本なんでしょうか。私は1990年以前以後だいたい均等に生きましたが、今が30年前よりダメな時代であるとは思わない。

司馬遼太郎の本は読めば面白いんですが、やはり戦後レジームの限界があるのでしょう。