私は現在の日本政府にはかなりの能力があると思っています。

2006年、ライブドアショックでホリエモンが逮捕されて新興市場から株式市場は崩れました。ホリエモン逮捕だけではなく、その後もアネハのマンション耐震偽装事件、グッドウィル摘発、サラ金のグレーゾーン金利撤廃と政府は次々と株価の過熱を抑えるような爆弾を投下してきます。このような景気に対するブレーキ的事件は偶然なのかと思っていたのですが、2008年、リーマンショック。結局日本はリーマンショック以前に景気のブレーキを踏んでいたために、他国と比べて景気の落ち込みは軽かったということが言えるでしょう。

ここで大事なのは、日本政府にはその影響下にあるセクターを動かす事で、日本全体の方向をコントロールする能力があるということです。

ここ何年かで中国の経済が巨大化して、日本の指導者層も日本経済を筋肉質にしていかなくてはいけないと意識してきていると思います。
ではどうすればいいのか?
かんばっている人がもっと頑張る、みたいな単純な事ではどうしようもない。日本全体の合理化みたいなことを推進しなくてはいけなくなっているのです。そして日本には合理化の経験があります。それは太平洋戦争です。戦中においては、様々な日本の合理化が試みられました。例えば戦後実行された農地解放も戦中に農地解放案的なものが存在していて、実際に地主と小作人の関係が地域別に実地調査されたりしていました。戦中の日本合理化は時間的な問題もあって完全に実行されるというまでにはいたりませんでしたが、合理化の経験というのは日本の貴重な財産だと思います。

日本には経済合理化の経験がある。そして現在の日本政府には全体をコントロールする能力がある。中国の経済成長など、外部環境が日本の合理化を要求している。条件はそろっています。日本政府は合理化を実行するでしょう。

女性の社会参加が奨励されています。これも全ての日本人を日本経済に統合しようという日本政府の方針の一つでしょう。その場の思いつきでやっているわけではない。少し前に農協が叩かれていた事がありました。それは今回のTPPに向けての前振りだと考えるべきでしょう。安倍総理の通信料引き下げ発言も、日本合理化にむけた一つの現れであるでしょう。すべてはつながっていたのです。
そして今回の1億総活躍担当相。
これ以上分かりやすい命名はない。戦中の「総動員体制」のイメージが重なります。岸信介は東条内閣の商工大臣でした。戦後に総理大臣。その孫が安倍晋三です。

自由の日本が立ち現れようとしています。
自由とは何か。
女性であるからといって家庭に縛り付けられたりせず、農業や通信等の既得権に縛られた人々を解放する。生まれ持った自分の能力を全て出し尽くして、そして死ぬ。それが自由なのではないでしょうか。