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私は現在45歳です。両親は20年ほど前に死んで、なんだかんだ徒手空拳。20歳半ばで、ふらりと川崎に出てきて、好きな女を見つけて結婚して、子供を作って、現在なんとかかんとか生活しています。

思い返してみると、私が子供だったころは家はけっこう裕福で、母親も仕事を持っていて忙しく、家に「お手伝いさん」、すなわち家政婦みたいな女性を雇っていました。
私が小学校低学年頃か、「月ちゃん」という名前の、ちょっと頭の足りない、若くて肉感的な女性を2年ほど雇っていたことがありました。月ちゃんは最後、好きな男性が出来て、その男性と結婚するという事で、家政婦の仕事はやめました。辞めるときに結婚するお金がないといって、わたしの母親になき付いたのです。月ちゃんは近くの居酒屋に行って、貰った給料、全部飲んでしまったのです。母親に問い詰められて、月ちゃん本人がそういっていました。
月ちゃんはめでたく結婚しました。何年かたって、また月ちゃん、わたしの母親のところに相談に来ました。旦那が今やっている仕事を辞めたいというのだそうです。旦那の職場は暑いのだそうです。熱くて熱くてたまらないのだそうです。
私は、暑い職場ということで、月ちゃんの旦那は解けたガラスを膨らます仕事をしているのではないかとイメージしました。よくありますよね、巨大なストローで解けたガラスを膨らませて、すばらしいガラスの花瓶を造る職人の映像が。
大人って大変だな、と思いました。お酒は飲まなきゃいけないし、お金は貯めなきゃいけない。熱くても頑張ってガラスの花瓶を造らなくてはいけない。

私は騙された。

月ちゃんの旦那は、ガラスの花瓶なんか造っていない。頭の弱い女性が、こらえ性のない男に引っかかって結婚早々困っているだけの話だ。月ちゃんは悪い人間ではなかった。ただ普通の人より生活を取り繕う能力が足りなかった。
この世界では、誰もが出来る事を誰もがやるという、ただそれだけ。大人だからとか、そんな確固としたものはない。お金をたくさん稼いで、いかにもできる大人ですみたいな言動をする人もいるでしょうが、そんなものにたいした意味はない。一生懸命頑張っていた月ちゃんと何も変わらない。

大人なる者のふりをするのではなく、骨身を削るような言葉をつづるべきだ。私の子供には、私が本当に思うことを語りたいと思う。これ、親としてかなり危険なやり方なのですが、私ならやり通せるでしょう。