マルクスの資本論を一通り読んでみました。岩波文庫で全9巻ですから、かなり読み応えがありました。

マルクス主義なんていう言葉があるように、私はマルクスというのは社会主義思想の親玉みたいなイメージでした。しかし、資本論を読んでみても、マルクスは資本主義を否定するということまでは言っていないのではないでしょうか。たしかに資本家が剰余価値として、労働者から何らかのものを搾取しているとは言っています。マルクスは搾取しすぎるのは悲惨な状況を生み出しうるが、搾取する事自体が悪いとまでは言っていないと思います。経済的な競争についても、別にそれが悪いとも書いていない。商品の価値が適正な位置にあるのは競争が前提であるということを言っているだけです。

トータルで考えてみて、資本論は社会主義への推奨というものではなく、資本主義はもっと合理化できると言っているだけではないでしょうか。
例えば、ある土地で何かを生産しても労働賃金と資本家にとっての平均利潤は出るが地代はでないという生産限界みたいな土地があるとします。普通なら地主は地代の出ない事業には土地を貸したりはしないでしょう。しかし何らかの強制力をもって地主にこの土地を開放させる事ができたなら、労働賃金と平均利潤は確保できるわけです。何らかの強制力とは社会主義でもかまいませんが、そこまで行かなくても国家資本主義程度の統制でいいのではないでしょうか?

20世紀に入ってすぐロシアは共産化しました。日本やドイツは国家資本主義の統制経済となりました。しかしアメリカのニューディールなんていうのも巧みな統制経済ではないでしょうか。
資本主義は何らかの強制力でより合理化できる、という「資本論」の主張は歴史的にその正しさが証明されて、証明され続けているのではないでしょうか。



資本論
絶対的剰余価値の生産
相対的剰余価値の生産
資本の蓄積過程
本源的蓄積
岩波文庫 第四巻
岩波文庫 第五巻
岩波文庫 第六巻
岩波文庫 第七巻
岩波文庫 第八巻
まとめ
廣松 渉 「マルクス主義の地平」


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