資本論の8巻目でマルクスは、土地の値段について論じています。
資本主義下において、総利潤というのは剰余価値と労働賃金に分割されます。剰余価値は金利と事業利益と地代に分割されます。式で表すと以下のようになります。

総利潤=労働賃金+金利+事業利益+地代

労働賃金、金利、事業利益率というのは競争によって適正な利益率というのが与えられている。したがって地代というのは変動する。そして土地というものは動かす事が出来ませんから、地代というものは場所によって異なるという結果になる。
この結論は当たり前といえば当たり前です。
さらにマルクスは、地代がゼロ以下すなわちマイナスという事も理論上はありえるといいます。ただしマイナスの地代を払ってまで事業をしてもらおうという奇特な地主はいませんから、地代の期待値がゼロ以下の土地は未使用地みたいなことになります。

大筋では資本論の岩波文庫8巻の要約はこんな感じになると思います。
この本の前半は、期待地代の異なる土地を5種類ぐらいに分けて、それぞれに資本が投下されたらそれぞれの地代がどのように変わるか、なんていうことをこまごまと計算しています。私なんかにはこれらの計算が合っているかどうかなんていうことは分かりません。ただわかることはマルクスもしくはエンゲルスは非常に注意深い性格の持ち主だったという事です。
この本の後半は、地主というのはズルイということが主張されていました。地主が土地を借地人に一定期限の契約で貸した時に、借地人はその土地を一生懸命耕して、すなわち資本を投下して、借地の期限が終われば地主は資本が投下されて価値の高くなった土地を高値で次の借地人に貸す事ができるようになるからです。このようなマルクスの主張が日本の戦後の農地解放につながっているのだろうと思います。
ただ、マルクスは19世紀半ばのイギリスをモデルに土地制度を考えていますから、戦前の日本には当てはまる事柄も多かったでしょうが、今の世界に当てはまるかどうかというのは微妙なところだと思います。


資本論
絶対的剰余価値の生産            
相対的剰余価値の生産
資本の蓄積過程
本源的蓄積
岩波文庫 第四巻
岩波文庫 第五巻
岩波文庫 第六巻
岩波文庫 第七巻
岩波文庫 第八巻
まとめ
廣松 渉 「マルクス主義の地平」


関連記事/底辺会社の現実 1
     底辺会社の現実 2
                           
                           



  かに!カニ!蟹!<美味いカニの専門店> カニの浜海道