資本主義とは自己増殖の論理であるというのですが、ではその最初の資本とはどこから来たのか?

資本主義に必要なものは賃金労働者と設備投資の資金なのですが、イギリスにおいて賃金労働者なるものはどこから現れたのか。
15世紀ぐらいまではイギリスも日本と同じように村落共同体というものがあって、人はその共同体の中でまあなんというか平和に暮らしていたそうです。ところが15世紀以降領主、日本で言う大名でしょう、が小麦よりも羊を飼ったほうが儲かるんじゃないの、ということで畑をどんどん牧草地に変えていったそうです。村落共同体からはじき出された人々が都市に流入して、プロレタリアートの原型をなしたというわけです。

これはこれでいいでしょう。イギリスの農民はかわいそうではありますが、これは結局イギリスの問題ですから。日本人にとって関心事なのは、イギリス資本主義の最初の資金はどこから来たのかということです。

もしかしてあれ?

植民地から収奪してきたということなのです。マルクスはアメリカやインドやアフリカでヨーロッパがどのように残虐に人民から血と脂を搾り取ったのかを書いてくれています。
マルクスもヨーロッパ人なのですから、この辺は書きにくいところなのではないかと思うのですが、関係ないみたいですね。

資本主義の本源的蓄積は本国労働者の汗と植民地人民の血の中から現れ出てきたものなのです。

資本論
絶対的剰余価値の生産            
相対的剰余価値の生産
資本の蓄積過程
本源的蓄積
岩波文庫 第四巻
岩波文庫 第五巻
岩波文庫 第六巻
岩波文庫 第七巻
岩波文庫 第八巻
まとめ
廣松 渉 「マルクス主義の地平」


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