戦前の作家、島崎藤村の父親の話ですね。時代は黒船から寺田屋事件、文久三年あたりまでです。木曽の幕末に暮らす人々の様子が分かってとてもよいです。近代日本文学最高峰と言っても過言ではないのでしょうか。

保守とリベラル、伝統と革新。
伝統とは何か。

伝統だと思っていることが、明治期に作られた、きわめて近代的なものであるという事柄もあります。司馬遼太郎が書いていたことですが、江戸期において結婚というものは、今と違って、夜這い婚とでも言うべきものが一般において主流でした。
ある村において、若い男は若い女のところに夜這いに行きます。夜這いに来た男が気に入らない場合、女性はその男を拒否する事もできます。まあいいか、と思った場合は受け入れます。そうこうしている内に、女性は妊娠しますよね。妊娠したらその女性は、夜這いしてきた男性の仲から好きな男性を結婚相手として指名する事ができます。指名された男性は拒否することは出来ません。拒否すれば村八分です。
子供は自分の子供とは限らないですよね。しかし、村の子供として、それぞれがそれぞれに責任を持つわけです。

これが日本の伝統です。正直言って、日本の女性って外国と比べて下半身がゆるいのではないか、なんて思った人はいないでしょうか。それでいいのですよ。日本の風習、伝統なんですから。

彼女が浮気しただとか、母親が不倫しているだとか、自分の子供が自分の遺伝子と違うだとか、そんなことは日本においては、本来、問題になるような事ではないのです。保守的に生きていると思っていても、ただ人間的に小さかっただけ、自己中心的だっただけ、ということもありえます。

革新的だと思っていたら、じつは保守的だったということもあるわけです。


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